サラリーマンをリタイアして専業投資家になる前に知るべきリスク

投資を始める目的として、
サラリーマンを辞めて専業トレーダーを目指している方もいると思います。

もちろん、それもアリだと思います。

ただし、専業トレーダーになる際の条件は
しっかり決めるべきです。

どんな投資の達人にとっても
投資が不確かなものには変わりありません。

かつて、
ノーベル経済学賞の受賞者を集めて結成してドリームチームと呼ばれた
ロンダタームキャピタルマネージメントというヘッジファンドが
最新の金融工学の理論を駆使することにより、
年利40%もの利回りを達成していたのですが、

アジア通貨危機を発端としたロシアの財政危機により
新興国からの資金引き上げの流れが起き、
金融工学の理論から、いずれ新興国に資金が戻ると逆張りした
ロングタームの予想はもろくも崩れ去り、
結局、設立当初からの総利益をすべて吐き出すどころか、
莫大な損失までも抱えて破綻しました。

投資の世界では、
理論上、ありえないことが起こりうるということです。

まず、専業トレーダーになる条件として
収入源を投資一本にする場合は、
投資資金を生活費のあてにしてはダメです。

最低限の生活ができるお金は
投資資金とは別に確保しなければなりません。

投資の神様は意地悪なところがあるようで
必死になればなるほど、損失が出る方に相場を動かします。

なんてことはあるわけないのですが、
必死になって投資をしている精神状態では、
本当に、何をやっても裏目裏目に出ているような
一種の被害妄想にかられる時があります。
(私も買ったら落ちて、売ったら上がってのような
何か呪われているんじゃないかと思うほど
売買が裏目に出る時がありましたが、
そういう時は必死になって投資していることがほとんどでした)

一生最低限生活できるだけのお金を確保したうえなら
専業トレーダーになることは全然問題ありません。
心にも余裕があるので大きな判断ミスをすることもなくなるでしょう。

この条件をクリア出来ないのであれば、
収入源を投資一本にすることはおすすめしません。

この条件をクリアできるサラリーマンの方は
ほとんどいらっしゃらないと思います。

長期スパンで投資をする場合、
それほどやることはありませんし、
専業としてやるほどのことでもありません。

働きながら収入を確保して
心にゆとりをもちながらのんびりやることで
投資の失敗も減り、結果、利益をもたらします。

専業のトレーダーとして生計を立てている方も実際いますが、
スキャルピングなどの普通の人がマネできない特技があるか
莫大な資金をローリスクで運用しているか、
もしくは、たまたま儲かっているかのどれかです。

基本的には、投資を生活の糧にすることは
精神的な負担や、金銭的なリスクの面からおすすめしません。

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