意味不明??投資初心者が見誤る 相場のセルザファクトの動きを解説!

  • 2019年1月27日
  • 2019年1月27日
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投資は得られる情報が
勝敗の分かれ目ともなります。

ただ、いくら情報を得られても
その情報の意味を正しく
売買に反映させられなければ、
それは意味はありません。

投資を続けていると、時に
「どうして悪い材料なのに、上がるんだ?」
と、情報とは全く逆の動きを
相場が見せることがあります。

そんな時は意味不明と思うし、
情報なんて意味が無いと思ってしまうかもしれませんが

相場の動きは常に何らかの意図をもっているので
情報に対する相場の意図を正しく理解できていない恐れがあります。

特に投資初心者が勘違いしやすいのが
セルザファクト、バイザファクトの動きです。

セルザファクト バイザファクトとは?

では、投資初心者がその動きを見誤りがちな
セルザファクト、バイザファクトとは何なのか?

セルザファクト、バイザファクトとは、
事実に基づいて売買するということです。
投資の格言で言うところの
「噂で買って事実で売る」です。

もうちょっと具体的に話しましょう、

雇用統計などのメジャーな経済指標では
発表前に予想値が公表されます。

この予想値は今や投資家なら誰しもが
てに入れられる情報なので、
多くの投資家が同じ情報を共有することによって
一つの統一された思惑が生まれます。

このような多くの投資家が持つ共通の認識を
コンセンサスと呼ぶのですが、

このコンセンサスが相場の大きな流れを作ります。
例えば、アメリカの雇用統計で
非農業部門雇用者数変化が前回+20万人で
今回の予想が+30万人だったとすると、
多くの投資家がアメリカ経済は好調だ
というコンセンサスを持ち、ドル買いを意識します。

その後、実際の雇用統計が発表され、
予想通り非農業部門雇用者数変化が+30万人だった場合、

アメリカ経済好調の裏付けが取れたから、
ドル買いだ!

とはならないんです。
発表前のコンセンサスによって、
既にドルを買い進めていた投資家が
雇用統計の発表を受けて
自分のポジションを決済するという動きに出るので
結果的に発表後にドルは下がる動きを見せます。

これが、セルザファクトの動きです。

雇用統計の発表タイミングで見ると、
経済的に強い結果が出たにもかかわらず、
通貨の価値が下落するような矛盾する動きとなるので
投資初心者の頃は「何これ?」と意味不明になります。

でも、雇用統計発表前の動きまで見てみると、
既に結果を予め想定してドルが上がってきていたことが
分かると思います。

噂の段階で仕込んでおいて
事実となったら決済する
一連の動きのあらわれです。

バイザファクトはセルザファクトとは逆に
悪い材料が出たのに価値が上がる動きで、
原理的にはセルザファクトと同じです。

バイザファクトの分かりやすい事例

バイザファクトの値動きが
分かりやすく出た事例を紹介します。

イギリスは2019年3月29日のEU離脱日を前に
大きく揺れていました。

イギリスのメイ首相がEUと取りまとめた
ブレグジット協定に対して多くの議員が反発を示し
議会の承認を得られていませんでした。

そんな中、2019年1月15日に
ブレグジット協定案に対する承認採決を行うことになりました。

多くの報道が反対派多数で
協定が否決されることを予想していました。

投資家のコンセンサスとしては、
協定が否決されることで、
EUとの合意無しでの離脱も可能性が出てくる為、
ポンドの信用低下による売りとなってました。

結果として、ブレグジット協定は
大差での予想どおりの否決となりました。

では、その時のポンド/円の値動きは
実際、どうなったか見てみましょう。

上記は、2019年1月15日の
ブレグジットの採決が行われる前後の
ポンド/円の15分足のチャートです。

チャートを見ても分かるとおり、
採決によって否決が決定されるまでは、
ポンドが売られて価格が下がっています、

けれども、
ブレグジット協定の否決が確定するやいなや
一気にポンドの価格が上がっているのが分かります。

これは、多くの投資家が
仕込んでおいたポンド/円の売りポジションを
バイザファクトによって一気に決済したことによるものです。

総括

以上、
セルザファクトとバイザファクトの説明と実例でした。

セルザファクトとバイザファクトによって
予想が事実として確定しだい、
価格が予想の流れとは逆に動くことが分かりました。

ただ、この反発の動きを狙って、
予想の流れとは逆に仕掛けることは
おすすめしません。

セルザファクトとバイザファクトによって
一時的には反発するかもしれませんが、
元々の流れを引き起こした材料が
くつがえったわけではありません。

流れとしては引き続き継続する可能性があります。

大事なのは、予想や噂の段階で
仕込んでおくということです。

そして、
事実確定で多くの投資家が決済することを意識して
自分も早めに決済してしまうことです。

「噂で買って事実で売る」です。

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